SNS関連の4か条の考え方

 


SNS関連の4か条の考え方はこうだ。

1つ目の「Shareability」では、よりシェアされやすいコンテンツを作るための考え方を説明。

次の「Audience and Influencer」では、さらにシェアを加速させるために、ファンのような協力者を増やすほか、インフルエンサーの力を借りる重要性を説いている。

3つ目の「Brand Development」は、コンテンツの投稿者自身の価値をさらに高めることによって、シェアを促す考えだ。この段階になると、人々がシェアする理由は「コンテンツが面白いから」だけでなく、「誰々のコンテンツだから」という場合も出てくる。

SNS関連として最後の「Social proof and social signals」では、上記までの活動によって得られたソーシャル上での信用や権威を活用する方法について触れている。

シェアの原動力は人間の感情だ。SEOのように機械的な仕組みではない。だからシェアされやすいコンテンツを作るには、コンテンツに触れた人間の心理をある程度理解する必要がある。

こう考えるシェーファー氏は、どのような経緯で6か条をまとめるに至ったのか?またシェアされやすいコンテンツについてどう説明しているのだろうか?もう少し詳しくみていこう。

6か条にたどり着いた経緯、ブロガーとして悩んだ末に

今でこそ経済紙Forbesによって「影響力のあるソーシャルマーケター50人」の一人にも選ばれるほど著名なシェーファー氏だが、ブロガーとして駆け出しだった数年前は壁に突き当たっていたという。

「ブログを始めた頃は、思い通りにいかないことばかりだった。自分の記事は面白いと自負していたが、読者からの反応は全くといっていいほどなかった。私のブログはネットの片隅にある寂しい存在だった」(有名ブロガー氏)。

オリジナルで質が高いと確信する自分の記事が読まれない。その理由が分からず頭を抱えていた氏は、2010年に著名なソーシャルマーケターであるクリス・ブローガン氏が書いたブログ記事を読んで衝撃を受けることになる。

渾身の力を込めて書いた氏の記事には反応がなかった一方で、ブローガン氏は、以下のようなわずか数行の文章でバイラルを起こしたのだ。


If you are going to speak to people, speak to(or even better with) them. Don’t look at your slides, read your slides, and tell me what’s on your slides. I know how to read. Stop it. Okay?


【和訳】プレゼンをするときは、観衆のほうを向いて話すべきだ。スライドに目をやったり読み上げたり、内容を説明する必要はない。スライドを読むだけなら自分でできる。

なぜこのような短い文章で拡散に成功したのか?まだ自分が気づいていない、何か拡散を促す秘訣があるのではないか?このような疑問と向き合った氏は、最終的に次のような結論にたどり着いた。


質の高いコンテンツを作ることは、あくまで出発点に過ぎない。作ったコンテンツがSNSでのシェアやSEOなどを通じて広まった結果、自身に協力してくれるファンが増える、さらには自分の名前にブランド力がつくことなどによって、はじめて成果につなげることができる。