シェアを促すために押さえるべき人間心理

 

 

 

【シェアを促すために押さえるべき人間心理】

インターネットが登場したことで、誰もが情報を発信できる時代になったとよくいわれる。けれども発信した情報を多くの読者に届けられる人は少ない。個人や会社でブログを始めたものの、全く反応がないままやめてしまった経験を持つ人も少なくないだろう。

ネットでの情報発信にありがちなこうした失敗の原因は何なのか?もちろんコンテンツが面白ければ、より多くの人に読まれやすくはなる。しかしコンテンツが面白ければ必ず広がるというわけでもない。

コンテンツ拡散ノウハウをまとめた6か条

「コンテンツは王様」というスローガンが声高に叫ばれてきたコンテンツマーケティング業界に対して、シェーファー氏は一石を投じるつもりで本書を執筆したという。

コンテンツは、それ自体に価値があるように思いがちだが、多くの人に語られ、話題になることで、はじめて価値が生まれるという考えだ。

とはいえコンテンツを広める努力が必要だという主張は、当たり前の話だ。すでに関心の高いトピックだから、SNSでのシェアやSEOに関するノウハウ情報は無数にある。シェーファー氏自身も、この主張自体は特別でないと認めている。

シェーファー氏が強調するこの書籍の特長は、あちこちに散らばっている断片的なノウハウを一つに束ねて整理した点だ。コンテンツを広めるにあたって必要な要素を6か条にまとめたのだ。
1.シェアをしやすくする仕組み(Shareability)
2.ファンとインフルエンサー(Audience and Influencer)
3.ヒーロー的なブランド(Brand development)
4.ソーシャル上での評判(Social proof and social signals)
5.広告・プロモーション・SEO(Distribution, Advertising, Promotion, and SEO
6.コンテンツのオーソリティー(Authority)

この6か条にはSNSでの拡散とSEOのノウハウの両方が含まれている。1~4がSNS関連、5~6がSEO関連だ。ただソーシャルメディアマーケティングの専門家であるシェーファー氏が、最も重視する手段はSNS。本書の大部分を割いてその重要性を強調している。